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ベルセルク10巻のネタバレ有りあらすじ・感想

ベルセルク10巻のネタバレ有りあらすじ・感想

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数多くの仲間や友、敵たちと剣を通じて巡りあってきたガッツ。ちゃんとその中にアドンとサムソンも入れてもらっています(笑)。

ガッツは山篭りのときに、自分の意志で、自分の一瞬の火花を散らすために剣を振るおうと考えたのでした。

ガッツは、けじめをつけるために、グリフィス救出が終わったら自分は鷹の団を去ると答えます。それを聞いてキャスカはガッツに落ち葉を投げつけます。

お前もグリフィスも同じだ、夢や自分が全部、私なんかいてもいなくても同じ、と叫ぶのです。確かにグリフィスにとって、キャスカもシャルロットも、そう大事なものではないでしょう。グリフィスは夢の殉教者でありたいのですから。

しかし、ガッツは自分の旅にお前も来いよ、と言います。「…ば」というキャスカの照れた顔がかわいいです。

結局、キャスカを連れて旅に出るというガッツの意図は、蝕のあと、違った形で実現することになります…。

最後に登場した蛇の魔物。1巻に登場したやつだと思います

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許されざる者の王子

グリフィスは獄の中にいました。全身の感覚はなくなり、真の闇の中でどれだけの時間が過ぎたかもわからなくなっています。

グリフィスの名言「オレは正気を保っているのだろうか?それともとうの昔に狂ってしまったのか?」。とても恐ろしい場面です。しかし、その中で彼の心に浮かび上がるのは、ガッツの顔でした。

会う人すべてに好意か敵意を抱かせるグリフィスは、彼らの心をうまく握ってきました。ということはキャスカもシャルロットもやはりそうなんですね。もちろん仲間意識などはあったでしょうが。

その中で一人だけ違ったのがガッツです。なぜガッツがこれほどに自分の心を掌握してしまったのか、と考えるグリフィス。

グリフィスの名言「あいつは今オレの中で、そのがらくた(城)が色あせるほどギラギラと目に痛い」。国を手に入れるという夢よりも、ガッツの存在が大切になっていたのです。

「ガッツ…!」と強く思うグリフィス。彼の体は傷だらけで、やせ細ってしまっています。その彼の前に、幻覚のようなものが。壁の一部が壊れ、異形の者が這い出してきたのです。許されざる者の王子に御拝謁賜りたく、と述べる異形の者ども。

「許されざる」という言葉がとても不気味ですね。人間の倫理から言えば、自分の一部という大事なものを生贄に捧げて魔の力を得るというのは、確かに許されないことです。

しかし、後に天使長ボイドたちが語るように、人の作った神では救われない嘆きをどうするか。許されざる存在になっても生きていたい、欲望を満たしたいというのは、考えてみればとても人間的なものでもあります。


ゴッド・ハンドたちの姿

続いて、彼らの出てきた穴に四次元空間のような物が広がり、その奥にはまたも不気味な4体の何かが。そう、ゴッド・ハンドです。

いずれ彼の地で相まみえようぞ、我らが眷属(けんぞく)と語るゴッドハンド。グリフィスに渇望の福王と呼びかけます。

場面は変わり、キャスカたちは2隊に分かれてウインダムに出発します。リッケルトは怪我でグリフィス救出隊には入れません。

ウインダムの墓地についたキャスカたち。城の抜け道から城内に侵入しようというナイスなアイデアです。どすこいと墓石を倒すピピン。どすこいとは東方の異民族の格闘技「相撲」の掛け声です(笑)。

狭い穴から侵入する一行。ピピンは入れるのか? 痴話喧嘩をするキャスカとガッツがジュドー達に笑われます。二人の仲はもうバレているようです。


姫の勇気

内通者はシャルロット姫と侍女のアンナでした。姫はガッツのことを、ユリウスに「おいおっさん」と言った人間だと覚えていました(笑)。王様の弟に向かってこんなセリフを吐けるとは。

姫は以前に会ったキャスカを男だと思っていたようですが、今はすぐに女だとわかったそうです。あわててそういうシャルロットの顔と腕がかわいいです。

グリフィスがいなくなった晩、何があったのかと尋ねるジュドー。確かに知りたいです。グリフィスが謀反を企てたことになっていますし。シャルロットは、彼が自分の寝室に来たと明かします。

ジュドーもキャスカたちも、おおよそ何があったかは想像がついたでしょう。キャスカの予想通りだったのです。

そこへ見張り兵が来ますが、シャルロットが夜風にあたっていると答え、お金を渡して下がらせます。姫が頑張りました。それは愛するグリフィスに会いたい一心だったのです。

グリフィスはおそらく、出世のために姫が自分を好きになるようにしただけて、心からは愛していないでしょう。キャスカのことも。考えてみれば罪深いですねー。

彼の囚われている再生の塔についた一行。ミッドランド建国前からあり、獄舎となっています。ジュドーはキャスカに姫を人質にしようといい、姫は自ら連れて行ってくれと言います。

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だだをこねる姫

口を抑えられて「もげげ」という姫。お姫様にこんなこと言わせていいんでしょうか(笑)。でもそこまでグリフィスのことが好きなんですね。

ジュドーは見張り兵二人の前に飛び出し、両手でナイフを同時に投げます。すごい技術です。鍵を奪い、いよいよ塔の中へ。

一方、ウインダムの郊外でしょう、森の中に駐屯するリッケルトたち。しかし負傷者が多いです。でも、グリフィスが帰ってくるのでみな生き生きとしています。これだけグリフィスはみなに敬愛されているんですね。

水を汲みに行ったリッケルトは、妖精を見ます。叫び声を聞いて陣に戻る彼。闇の中に火だけが浮かび、人影がありません。このコマはとても怖いです。

戦友のキムをくわえていたのは、ナメクジの化け物でした。2巻に登場した伯爵です。血溜まりの中、人々の死体の上にうごめく虫たち。空には妖精のような奴もいます。

リッケルトは逃げようとしますが、足が動きません。こうした場面を見ますと、私は使徒やゴッドハンドのいない世界に生まれてよかったと思います。いや、本当はいるのかもしれませんが(笑)。

彼の前に、あの髑髏の騎士が現れます。退け、という彼の声に化け物たちはしぶしぶ去っていきます。


リッケルト一人

使徒は凶悪な強さを持っていますが、彼らは髑髏の騎士のことを知っているようです。実際、髑髏の騎士も恐ろしい実力の持ち主ですから、ナメクジ伯爵や偽エルフでは勝てないでしょう。

急がねばならんのだろうという騎士ですが、やはり使徒は「彼の地」に急いで行かないといけないのでしょう。

騎士も去り、リッケルトは独りに。死んでしまった仲間たちをみて、「こんなのってないよ!」と叫ぶリッケルト。本当に、ベルセルクでも私たちの世界でも、そう叫びたくなる理不尽ばかりが多いです。ベルセルクの世界にもし、人間を守る神がいるのだとしたら、人々はこんな仕打ちを受けないと思うのですが。

満月を背景に木から飛び去る髑髏の騎士がかっこいいです。馬の装甲もかっこいいですね。


ドクロの王様

シャルロットによると、約千年前、大陸統一という偉業を成し遂げた王がいました。覇王ガイゼリックです。彼は残酷無比な戦いぶりと、髑髏を模した兜をかぶっていたことから魔王とか死を駆る王と呼ばれていました。

それを聞き、ガッツは髑髏の騎士を思い浮かべます。

彼は享楽を貪り、民に重税を課しました。酒池肉林と化した王都。いつの世も、どの世界でも権力者のやることは変わらないです。

ガイゼリックの所業を見かねた神様が5人の天使をつかわし、都は一晩にして雷と大地震で姿を消します。4人じゃなかった?とキャスカが言います。

その時にできた穴が、再生の塔の建っている穴なのです。


幾つもの謎

この話はとても興味深く、謎が多いです。第一にガイゼリックと髑髏の騎士の関係ですが、素直に考えれば、ガイゼリックが髑髏の騎士になったと考えるのが妥当です。

これは26巻で、ゴッド・ハンドの一人にして私の好きな(笑)スランが髑髏の騎士を王様と呼んでいるので、まず間違いないでしょう。

第二に、ガイゼリックの都を滅ぼした天使は何かです。ゴッド・ハンドと考えることもできますが、ゴッドハンドは216年に一度、生まれます。

すると、仮にボイドがガイゼリックに幽閉され、拷問された賢者だとすると、彼が最初のゴッドハンドとなります。蝕もボイドによって初めて行われたということになります。

となると、5人または4人の天使というのは誰なんでしょうか。ゴッドハンドを誕生させるために深淵の神が降臨させた天使なのでしょうか。そうだとすれば、都を破壊するくらいの力は優にあるでしょう。また、4人でも5人でもあまり関係ないともいえます。

一方、後に登場する精霊とも考えられます。この場合4人です。精霊だとすれば、人間の神が遣わしたのか、誰か魔術師が召喚したのでしょうか。


烙印

第三に、ボイドとガイゼリックの関係です。ボイドの外見からして、ガイゼリックが何らかの事情で彼を拷問してしまったのでしょうか。例えば贅を尽くし重税をとる王に善政を敷くように進言したとか。

でもそうすると、賢者というイメージとあの魔そのものとも思えるボイドの存在にギャップを感じます。でもグリフィスもそうか。

賢者がガイゼリックだけに恨みがあるなら、ガイゼリックを生贄に捧げればよさそうですが、それは伯爵(3巻)と同じで、できません。自分の一部とも呼べる対象ではないからです。

すると、気になるのが穴の底に眠る遺体です。それらの額には触のときに刻まれる烙印があります。彼らがガイゼリックの国の民で、賢者が民をとても愛している素晴らしい人間だったとしたら…民を生贄にしたのかもしれません。

ただ、ワイヤードofベルセルクさんで書かれているように、天使が降臨したのは断罪の塔で、再生の塔とは地理的に離れています。そうすると、再生の塔の死体が蝕の生贄とは確かに考えにくいです。

ワイヤードさんの書かれた内容に沿って考えてみますと、賢者ボイドが断罪の塔で天使を降臨させた。ボイドは1度目の蝕を起こした。再生の塔の死体の烙印はガイゼリックが刻ませたものであると。

ということは都を壊したのは恐らく天使でしょう。しかし、都を壊せば民が死にます。ボイドは賢者ですが、民を愛していなかったのでしょうか。あるいはボイドは民を愛し、暴君ガイゼリックの行いに怒りを感じていましたが、民に裏切られて幽閉されたということも考えられます。

そのため、ボイドは天使にお願いして、民が死んでもかまわないと思って都を壊してもらったのかもしれません。

うーん、わからん。もしボイドが1度目の蝕を起こした人物だとして、彼は何を捧げたのか、その頃には使徒はいなかったはずですから、どのような蝕だったのか。

また。髑髏の騎士は約千年生きていますから人間ではありません。ガイゼリックが天使(人外どもの神の遣わした天使?)によって都を破壊され、自分はボイドの起こした蝕を生き延び、ボイドへの復讐のために(ガッツと同じように)ボイドを倒すための方法を探して旅を続けて、魔女フローラと出会う。

そして例の鎧を身につけ、身も心も消耗しますがそれによって絶命する前に何らかの方法で現在の髑髏の騎士として存在できるようになったのでしょうか。

髑髏の騎士には謎が多すぎますね。


塔の地下で

そんなところなら出るかもね、とジュドーが脅して、姫様がガッツの首を締めるシーンがとてもおかしいです。

姫は調査隊を塔の地下に派遣したが、無事に帰ってきた者はいないそうです。全員が帰って来なかったという意味かどうかはわかりませんが、兵士が帰ってこないということは、地下には化け物でもいるんでしょうか。

そして最深部の地下牢にたどりついた一行。姫は待ちきれないように扉に走り、ノックします。

扉を開けると、そこは闇に閉ざされた、カビ臭い部屋でした。こんなところに1年も…。闇の中に誰かいます…。この場面は本当に恐ろしいです。

グリフィスは、もはや手足を動かせず、しゃべれない状態にされていました。キャスカは呆然としています。それはそうです。

鍵で仮面を外したガッツとジュドーは、変わり果てたグリフィスの顔に驚愕します。

目覚めたグリフィスは、ガッツの姿を目にして、手を彼の首にかけて締めようとします。それを見たジュドーは驚いています。このときジュドーは、グリフィスがこうなってしまった理由を知ったことでしょう。

すなわちガッツがグリフィスの手の中から離れてしまったことが彼の心のバランスを崩したことを。それほどグリフィスにとってガッツはかけがえの存在だったことを。

ただ、グリフィスはガッツが涙を流して悲しんでいるのを見て、上げた手を下ろします。


獄長

グリフィスがどうなったのかを見ようとする姫をピピンが止めます。そこにあの獄長が現れます。どんなことをグリフィスにしたか得意げに語る獄長。父である王がこうさせたことを聞かされ、姫にはショックだったことでしょう。

ガッツは怒りのあまり、厚い扉を剣で突き破り、彼を刺します。そして、穴の底に落とすのでした。


怒りのガッツ

兵士たちは次々になぎ倒され、飛ばされます。「凄まじいな…」というジュドーの顔、文字通り目が点になっています。

グリフィスに抱きつくシャルロット。キャスカたちも続いて脱出します。

ガッツは再生の塔から地上に出て、ここでも兵士たちを倒します。彼の戦いぶりを見つめるグリフィス。おそらく、ガッツの恐ろしい戦いぶりに目を見張り、それは自分をこうさせた者たちへの復讐であると気づいたのだろうと思います。

首を締めようとして、ガッツの涙にそれをやめたシーンでもそうですが、ガッツが自分のことを思ってくれていることを知り、彼への恨みを捨てたのではないでしょうか。

ガッツたちを狙撃しようとする弓兵。その後ろからなんと弓が。王がシャルロットに当たるからと止めさせたのです。王はすっかり息切れがし、白髪になり、一気に年老いてしまいました。

王はバーキラカを呼べといいます。東方の暗殺集団です。


地下道の戦い

なんとか霊廟にたどり着いたガッツたち。さすがの彼も血まみれで、息を切らしています。その姿を怖がる姫。キャスカはガッツの顔をぬぐってやります。

その姿を見つめるグリフィス。彼の目は牢に入れられてから、魔物のようなものに変わりましたね。暗闇のせいか、それとも…。グリフィスはガッツとキャスカの仲が親密になったことには気づいたでしょう。

おそらく、グリフィスはキャスカのことを好きなわけではないでしょう。ただ、健全な肉体を持ち、恋人同士という彼らと、惨めな姿になってしまった自分。そのギャップに怒りを感じていたのかもしれません。

アンナは実家への仕送りを心配します。冷や汗を流すジュドーは、アンナを巻き込んでしまったことを悪く思っているのだと思います。この世界での仕送りはどうやってするんでしょうか。郵便で現金を送るんでしょうか。アンナもかわいそうに。

シャルロットは服の裾をまくり、地下道を走ります。格好なんてどうでもいい、暖炉も、かしづく召使たちもいらないと考えるシャルロット。彼女の名言「口がきけなくてもいい。おけがだってきっと治るわ。いっしょに居るんだ、ずっと…ずっと」。

王女という身分もいらない、かつての栄光に満ちたグリフィスでなくてもいいというのです。彼女の愛の深さを感じます。

暗い地下道で、上と下から暗殺者が襲ってきます。そして、横の水路からグリフィスに吹き矢が放たれるのを見た姫は、身を呈してかばい、自分が射られてしまいます。


ジュドーのナイフ

姫とアンナはキャスカたちと別れます。グリフィスは、何事かを姫につぶやいて説得したようです。

いよいよバーキラカたちが襲いかかってきます。上下の二人だけでなく、槍を投げる屈強な男も登場。男が持っているのは投槍器というものです。これを使うと、槍の命中率と威力が格段にアップするそうです。

ヤリを何とか剣で跳ね返すガッツですが、威力がすごいです。まさにピンチですが、ジュドーは考えがあるといい、明かりを消させます。

ナイフを投げて、槍男の近くの壁にぶつけるジュドー。壁に火花を散らし、男の場所を探しているのです。いよいよ男の場所が見えたジュドーは、両手でナイフを投げて、槍男をみごと倒します。

そしてピピンが壁を武器で殴り、火花を出して敵を見つけます。ジュドーの戦術が光ります。


最後の女

バーキラカの残り一人の女が、粉塵を巻いて火を放ったのです。これは仲間が全員死んだからこそできる戦法ですね。

急いで逃げる一行。上の方に穴があるのを見つけたピピンは、そこを鎚で殴って大きな穴にします。伏せる一行。火は穴から上に逃げて行きました。

グリフィスが穴のことをピピンに知らせてくれたのです。そのことを喜ぶガッツたち。グリフィスも笑っています。

城では、バーキラカの女が王の命で殺されます。ガッツたちを逃しただけでなく、姫を傷つけたからです。

しかし目を覚ました姫は、これ以上あの方から奪わないで、と言ってグリフィスを許してくれるように王に頼みます。

王はそうしようと答えますが、密かに黒犬(こっけん)騎士団を差し向けろと言います。団長のワイアルドが、今日はちとヤボ用があるというのが笑えます。


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