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ベルセルク22巻のネタバレ有りあらすじ・感想

ベルセルク22巻のネタバレ有りあらすじ・感想

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表紙はガッツとグリフィスが並んでいる姿です。彼らが戦友だった頃を思い出してしまいます。もうあんな時代は戻って来ません。

森の少年たちが見上げたのは不死のゾッド。もちろんグリフィスを乗せていたことでしょう。

雪原に墓石が。鍛冶屋の道具が刻まれています。その墓に「おはよ、とーちゃん」と語りかけるエリカ。ゴドーは死んでしまったんですね。

そこに現れたガッツとキャスカ。エリカはキャスカが無事だったことを知り、泣きます。彼らが旅立ってすぐ、ゴドーが亡くなったこと、彼がガッツに死に顔を見せたくなかったことを語るエリカです。

エリカはガッツに今後はここで暮らすように提案し、ガッツも意外に「そうだな」と答えます。キャスカを一人にしておけば、また彼女を失ってしまうと思ったのでしょう。

一方で彼は、グリフィスが受肉した姿を見て殺意を失った自分を許せませんでした。そしてグリフィスが自分の剣の届く先にいることを思い返します。

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変わる世界

ゴッド・ハンドは通常、肉体を持って現世(うつよ)に存在することはできませんが、グリフィスは受肉したことで存在できるようになったのです。これまではゴッド・ハンドは幽世(かくりょ)にいて現世に直接作用することはなかったはずです。

ところが、グリフィスの受肉によって彼が直接世界を変えられるようになったんですねー。

エリカはリッケルトに客が来ていることを告げます。白銀の長い髪の、とても美しい人物。それを聞いたガッツはリッケルトのところに走ります。

剣の丘に、黄金時代のままの姿のグリフィスがいました。彼に斬りかかるガッツを、驚いてリッケルトが止めます。あれはもう、お前の知ってるグリフィスなんかじゃねえ、と叫ぶガッツ。

ガッツのことを変わらないな、というグリフィス。彼はガッツに会いに来たのです。オレ達鷹の団が再び集うにはこの場が相応しいというグリフィスに、強い怒りをガッツは感じます。

あの剣たちはグリフィスに生贄として捧げられ、無残な死を遂げた鷹の団の者たちの墓です。それなのに鷹の団の名を口にするとは、本当に許せません。


自由

グリフィスは、新しい肉体でおまえの前に立って、心を揺さぶる何かがあるのかを確かめに来たのだといいます。そして、「どうやらオレは自由だ」と言います。

自由とは、自分を信頼してくれた仲間を裏切ったことからも自由になったということでしょうか。人間性のかけらも感じられません。

お前が裏切ったあいつらに何一つ感じちゃいねぇってことか、と叫びながらガッツは再び斬りかかりますが、グリフィスは「オレはオレの夢を裏切らない。それだけだ」と答えます。

ゴッド・ハンドや使徒の超常の力も魔ですが、それよりも人間としての心をまったく失ってしまったグリフィスの言葉にこそ、魔を感じます。

ガッツが振り下ろした剣を受けたのは、ゾッドでした。これにはガッツもリッケルトも驚きます。

そこをどけ、オレはグリフィスに用があると叫ぶガッツに答えたゾッドの名言「言葉は無粋!押し通れ!」。

鷹の団を抜けようとしてグリフィスを倒したときのように、剣で勝ち取れというわけです。

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戦える

ゾッドの反射神経と剣圧のすごさにあらためて舌を巻くガッツですが、だが戦える、グリフィスに辿り着くまでの数えきれない夜がオレを叩き上げた、と実感します。

使徒でも最速を誇るロシーヌとの戦い断罪の塔でのモズグスや弟子との戦いは文字通り死闘でしたからねー。さらに昼も夜も死霊や夢魔などに襲われてきました。

ついにガッツの剣がゾッドの斬馬刀にひびを入れます。ゾッドはすかさず地面の剣を抜き、二刀流にします。奴の剣が自分に迫ってくるのを知ったガッツも地面の剣を足で蹴り上げ、ゾッドの腹に撃ち込みます。

ガッツの戦いぶりを見たリッケルトは、彼がいくつもの死線をくぐりぬけてきたのだと知ります。

グリフィスは、高鳴る鼓動を感じていました。彼の器となって融け合った赤子(幼魔)の、ガッツへの想いです。

卵の使徒が幼魔を飲み込んだので、幼魔もグリフィスの肉体となったんですね。そして幼魔は両親であるガッツとキャスカを慕っています。なんだか幼魔もかわいそうですが、あんな幼魔を生んだのもグリフィスです。


崩れる鉱洞

ゾッドの片腕に傷をおわせるガッツですが、奴の角に突き飛ばされます。地面に落ちたガッツに突進したゾッドは、ゴドーの鉱洞を破壊してしまいます。

あらー、キャスカの安住の地がなくなってしまいました。そこにキャスカと、彼女を追ったエリカが来てしまいます。キャスカは烙印への反応を感じていたのですが、やはりかつてのグリフィスへの追慕の念があったのかもしれません。

ゾッドが岩を突き破って出てきたため、岩がキャスカに降り注ぎます。しかし、グリフィスが守ったのでキャスカは無事でした。あまりに強い烙印の反応に苦しむキャスカがかわいそうです。

そこまでだ、とゾッドに告げるグリフィス。どこかへ飛び立とうとします。待て、何処へと叫ぶガッツ。「言ったはずだ。オレはオレの国を手に入れると」と答えるグリフィス。

鷹の団のみんなを死なせ、ガッツとキャスカを犠牲にしてでも、それほど国が欲しかったのですか。


あの日の真実

ガッツはグリフィスをボウガンで撃ちますが、リッケルトが止めます。あれだけのことをやって、何も変わりはしないだと、と怒るガッツですが、それに答えたグリフィスの名言「お前は知っていたはずだ、オレがそうする男だと。お前だけは」。そういって彼は飛び去って行きました。

リッケルトは、本当のことを教えてよとガッツに言います。真実を知ったリッケルトはあまりのことに崩れ落ちてしまいます。パックがキャスカを見つめるシーンが印象的です。

キャスカはグリフィスを愛していながらもシャルロットがいることで恋をあきらめました。そして彼の剣となろうと必死に戦い、彼がいない鷹の団も辛さをこらえてまとめていたのに、グリフィスに裏切られました。キャスカが今のようになってしまった理由を知ったパックは何を思ったでしょうか。

リッケルトは自分が鷹の団に何があったのかを知らなかったことを責めて、自分も連れて行ってとガッツに言いますが、ガッツはお前にはグリフィスは憎めないといって断ります。

それもありますが、エリカを守ってやってほしいという思いもありました。エリカはガッツたちのやり取りを聞いて、みんな行っちゃうの、と走りだしてしまいます。ゴドーが死んでしまい、ガッツ達とリッケルトまでいなくなってしまえば、幼い彼女は独りになってしまいます。

鉱洞はなくなってしまい、ガッツが復讐の旅を続けるなら、キャスカを連れていくしかありません。パックが3ビットのエルフの知恵袋を使っている姿、オーバーヒートしているのが笑えます。

そしてパックは妙案を考えました。オレん家というのです。


キャスカと二人

ガッツとキャスカが旅立つ場面、後ろにゴドーの墓も見えます。彼も見送ってくれているのでしょう。再びガッツたちがここに戻って来られるといいんですが。

シェトではミッドランドの男たちは敵に殺され、女たちは捕らえられて絶望していました。その中にいた少女が、もうすぐ救いの手が来ると感じていました。予知能力があるんでしょうか。

シェトにはシラットとターパサの姿もありました。鷹を捕らえられなかったことで上官に攻められ、足で踏んづけられても顔色を変えないシラット。彼がこんな屈辱に何度も耐えてきたのだろうと感じます。

バーキラカはもともと奴隷の身分で、皇位継承権争いで敗れたために国を追われたことが発覚します。奴隷なので、暗殺という職業に活路を見出したのでしょう。

クシャーン軍の前に、白馬に乗ったグリフィスが現れます。かつての勇姿を思い出しますが、彼の心はもう人ではありません。


月光の騎士ロクス

ゾッドも現れ、敵をなぎ倒します。槍で敵を一掃した騎士はロクスと名乗ります。使徒がグリフィスのもとに集結しているようです。このままでは使徒たちが地上を支配しそうですが、人々はそれでいいんでしょうか。まさに盲目の白い羊というわけです。

少女はグリフィスこそ救いの主だと知り、彼のもとに駆け寄ります。

ラクシャスはグリフィスに美しい、いつかあんたの首を切り落として私のものにすると言います。それができたらすごいですが、果たして使徒にできるのか。

クシャーン兵の前には鎧姿の巨人も。彼の盾はなんと大砲が仕込んであり、刃物も出ます。私もあの盾が欲しい。

上空からグリフィスの姿を偵察している一羽の鳥。郊外に帰り、ある人物の元へ降り立ちます。帽子をかぶった少女で、帽子の上には妖精らしき者も。

少女はシールケという名前です。鳥に自分の存在を乗り移らせることができるようです。


ファルネーゼとの出会い

セルピコたちが野営している場面、とても寒そうですが楽しげでもあります。セルピコが火に近寄らないのは、彼の母が邪教徒狩りで火あぶりにされたからなのですが。

セルピコが少年だった頃、彼は母と二人暮らしでした。母は病気で、幼い彼が食べ物を盗んだりして生活していたのです。もちろん見つかって少年グループに暴行を受けることもしばしばでした。

母は貴族の侍女で、貴族との間に生まれたのがセルピコだったのです。母は自分と貴族との肖像画の入ったロケットをセルピコに渡していました。

ある日、雪の上で倒れていたセルピコの前に現れたのが、ファルネーゼでした。彼女はなぜかセルピコを家に連れて帰り、看病します。そして、あなたはもう私のものと言い渡します。グリフィスがガッツに言ったセリフを思い出します。

ファルネーゼは名門ヴァンディミオン家の令嬢でしたが、父は家庭を顧みず、母は放蕩を尽くすという有り様。彼女の心は歪み、セルピコを水で溺れさせたり、馬から落とさせるという行動をします。

ファルネーゼが一度きりの家族旅行で父に買ってもらったうさぎのぬいぐるみを、父が覚えておらず捨ててしまいなさいと言われる場面は本当にかわいそうでした。家庭のぬくもりがないということは、いくら裕福でもつらいでしょう。


セルピコの父

セルピコはヴァンディミオン家で働いていました。ある日、ファルネーゼの父に呼ばれて、首飾りを見せます。セルピコの父はヴァンディミオンだったのです。つまり、ファルネーゼとセルピコは異母兄妹だったんですね。これには驚きました。

ヴァンディミオンは後継者争いを生むからとセルピコにヴァンディミオン家の一族を名乗ることを禁じる代わりに、彼を貴族として生活も保証します。

ファルネーゼはセルピコが兄妹だということはもちろん知りませんが、二人は互いになにか同じものを感じ取っていたようです。


主従以上の関係

セルピコは優れた剣技を持ちながら、それを隠して決闘ではいつも相討ちに持ち込んでいました。ファルネーゼの名誉を守りつつ、報復はしないという彼のやり方だったのです。

しかし、セルピコはガッツには報復をしていますね。ファルネーゼがガッツに連れ去られた時と、アルビオンの崖の上です。感情を押し殺して生きてきた彼がなぜガッツにはあのような行動を取るのでしょうか。

やはり、セルピコはファルネーゼを愛しているのでしょう。しかしそれは禁断の愛でもあるのですが…。

婚姻の話が持ち込まれたファルネーゼは承服するが、セルピコが彼女を探しに行くと、そこには一糸まとわぬ彼女の姿が。「もしお前が私を連れて逃げるのなら…」と頬を紅潮させて言います。

ファルネーゼの名言「お前なら私にあわせて、歪んでいるから」。しかしセルピコは彼女を押しとどめ、彼女は屋敷に火を放ってしまいます。

うーん、谷崎潤一郎のような耽美的な雰囲気がたまらないです。ファルネーゼがセルピコを鞭打つ場面もぞっとしました。


修道院

ファルネーゼは常軌を逸した行動から修道院に送られ、セルピコが彼女の世話をすることになります。そして彼女は聖鉄鎖騎士団の長に任ぜられます。

彼女は邪教徒狩りも精力的に行いますが、火あぶりをした彼女の顔は喜びにあふれていました。

しかし、ある日火あぶりにされそうになっていたのは、セルピコの母でした。母のいた療養院が邪教徒の巣窟となっていたのです。思わず「母さま」とつぶやくセルピコ。

ファルネーゼは自分の騎士団に邪教徒がいるはずがないと言い、セルピコに「お前が火を放て」と命令します。これはひどいですが、自分だけがお前の主と言われた彼は、ファルネーゼとともに母に火を放ちます。

それから3年。ファルネーゼとセルピコは、迷宮だったヴァンディミオン家を離れ、旅をしているのです。自分の妹であり、母の仇であり、おそらく愛の対象であるファルネーゼ。

セルピコはとても複雑な思いを抱えていますね。今後ファルネーゼがどうなっていくか、それによって彼の運命も大きく変わることでしょう。それも因果律の定めるところなのでしょうけれど。


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